赤ちゃんの時は、包茎である状態が正常です。
子どものころは包茎であることが正常ですが、いつ包皮が剥けてくるのか不安になってしまうという親もいます。
個人差はありますが、一般的には生殖器が成長する思春期までには包皮が剥けて、思春期を越えると包皮はスムーズに向いて下げられるようになります。
逆に言えば、思春期を越えない男の子はスムーズに包皮を下げられないという状態です。
基本的には子どもの包茎は自然経過を見ることが良いとされていますが、状態によっては手術などの対処をした方がよいケースもあるため注意が必要です。
子どもの包茎で困ること
子どもの包茎は通常の状態と言えますが、包皮口が狭い子だと排尿するときに先端が風船のように膨らんでしまうことがあります。
スムーズに排尿できない状態ですので、尿が飛び散ってトイレを汚してしまう得ことが多いです。
健康状態に影響することは稀ですが、トイレの汚れが気になるという場合の対処法としては座ってするということを教えます。
恥垢も溜まってしまいます。
病的なものではなく包皮や亀頭から分泌されるもので、これによって包皮と亀頭の表面の分離が進みやすくなります。
無理に剥がす必要がなく、思春期になると自然に排出されます。
子どもが包茎の場合、特に気をつけたいのが亀頭包皮炎です。
3歳前後でペニスの先端が赤くなって腫れて痛がるというケースはよくあります。
これは包皮先端が炎症してしまっている症状で、症状が酷いには抗菌薬の内服や塗り薬で治療していきます。
この症状の原因は、亀頭と皮の間の部分に尿が溜まりやすいためです。
そのため軽い症状であれば、清潔にするだけでも治ります。
重要なのは少しずつ皮を剥いていき、汚れやすい部分を入浴時に石鹸で洗ってあげるだけでも予防になります。
何度も繰り返すというときには、包茎手術を検討することが求められます。
カントン性包茎の場合
子どもの包茎は問題ありませんが、カントン性包茎の場合には注意が必要です。
カントン性とは、剥けにくい包皮がたまたま剥けた際に包皮が戻らずに被らなくなった状態になります。
剥くことができたなら、元に戻すことができますが、子供だけで対処するのは難しいと考えられます。
この状態が六時間以上経過すると、包皮が壊死し始めます。
自宅で戻せないというときには、クリニックを受診します。
よく陰部を触る癖がある、包皮炎を繰り返す、痛みがあったり膿が出るという場合には受信することが良いとされています。
ステロイド軟膏を使って剥いていきます。
ステロイドには男性ホルモンに似た働きがあるため、塗ることによって包皮の先端を広げて、剥がす効果があることがわかっています。
軟膏を使ってもどうしても剥けない、炎症を繰り返すという場合には、手術をすることもあります。
カントン性包茎の場合には緊急手術が必要なこともあって、主に背面切開または環状切開の2種類の方法で行われることが多いです。
子どもの場合には、成長などを考慮して背面切開を対処法として行われることが多いですが、年齢や希望によっては環状切開を選択することも可能です。
大人が行う日頃のケア
炎症を起こす前に対処したいという場合には、大人がしっかりケアをして清潔を保つことが大切です。
子どもの包茎によって起こるトラブルのほとんどは、清潔にすることによって防ぐことができます。
対処法としては、赤ちゃんの頃から清潔な手で痛がらない程度の強さで、包皮を根元の方へと伸ばします。
無理に剥こうとすると皮膚が切れたり、元に戻らなくなるためゆっくり無理のない程度に剥くことがポイントです。
少しずつ剥きながら洗っていきます。
シャワーの圧を使って、洗い流します。
洗い終わったら必ず元の状態に戻します。
赤ちゃんのうちから、剥くのは抵抗があるという人もいます。
現在では衛生面で考えても、成長面で考えても剥いてしまう方が良いと考えらています。
自信がないという場合には、助産師または医師に指導してもらってから始めると無難です。
思春期で剥けるのなら、トラブルがなければ本人の成長に任せた方が良いという考え方もあります。
しかし、真性包茎だと雑菌が入りやすく炎症を起こす可能性が高くなってしまいます。
このようなトラブルを避けるためにも、小さい頃から剥くことがトラブルを防いで、コンプレックスを減らすことにもつながります。
まとめ
母親は、男の子の体のことは分からないと思いがちです。
しかし、親がきちんとできる対処法を小さい頃から行っておけば、トラブルを減らすことにもつながっていきます。
癒着を防ぐためにも、少しだけ剥いてあげるというのも十分な対処法と言えます。
小さい頃から少し剥くだけでも思春期になったときに、子ども本人が剥きたいと思ったときに楽に剥けるようになります。
剥く場合には、痛みがないように心がけます。
いつまでも包皮が剥けないというときには、クリニックに相談します。
ステロイド軟膏の効果がなければ、手術を行う必要が出てきます。
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